年上ヤクザ
嘘だって、心が泣いてる。
亮を愛してるって。
「セレナ…本当に俺と付き合うのか?」
山下久信が言った。
「そうだよ!
行こうよ。」
私は山下久信の腕に自分の腕を絡ませた。
嫌だよ、亮。
亮以外に触りたくない。
「セレナさん…それが…貴方が出した答えですか。」
階段を中津さんが降りて言った。
「そうだよ。久信さんと付き合うの!」
そうしないと…亮が。
中津さん…分かって。
「…久信さん、行こうよ!」
「あぁ…分かった。」
私達は歩きだした。
「セレナ!
…お前は…俺が嫌いか?」
亮が必死に言った。
「うん。大嫌い。」
そんな訳ない。
だから…お願い。
そんなに悲しい顔をしないで。