年上ヤクザ
俺は何も言えない。
「アイツ…お前を愛してるんだ。
うちの学年に、速見季関って奴がいる。
そいつはセレナに近づいた。
でも…それは恋心があるからじゃない。
…山下組の幹部だから…セレナが必要だったんだ。
今、俺のダチが見たって…。」
山下久信…お前は卑怯だ。
「片桐。
お前もセレナが好きなら…アイツを助けてくれよ。
闇から光に連れ出してくれよ。
俺はずっとセレナが好きだった。
だから…分かる。
春日セレナは本気で…片桐亮に惚れてんだ。
アイツに笑顔を戻してくれ…。」
圭介は泣きながら俺に頭を下げた。
セレナ…お前は今どういう気持ちなんだ。
「…分かった。今から行く。
圭介…ライバルがお前で良かった。」