年上ヤクザ
あれから私は、小屋に閉じこめられた。
でも…小屋の窓は鍵を閉めなかった。
それは、季関の優しさだった。
それから一週間、同じ状態が続いた。
亮…助けてよ…。
そう思っていると…
「…セレナ。」
後ろにある窓から懐かしい声が聞こえた。
「…亮!」
私は勢いよく後ろを向いた。
そこには…私の大好きな笑顔を浮かべる亮がいた。
「セレナ…逃げよう。」
私の目はだんだんと潤っていく。
「セレナ、窓から出よう。
早くしないと…速見が殺られる。」
私は急いで窓に近寄ると、亮が私を抱き上げて窓から出られた。
久しぶりの外と、亮。
「…亮…信じてた。ごめんね。」
私は声をあげて泣いた。