年上ヤクザ



「乗れ。」


その男の人が先に乗って、私が後から乗った。




「…お前、名前は。」

少ししてからその男の人が聞いてきた。


「…春日セレナです。」


「セレナか。俺は片桐亮(カタギリリョウ)。」


「片桐さん…?」


「亮でいい。歳は?」

「高校1年で16才です。」


そう私が答えると亮さんは目を見開いた。


「…そうか。」


「亮さんは…」


「着いたぞ。」


私の声はすぐにかき消された。












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