年上ヤクザ
バンッ!
「山下!」
俺と中津は山下組の中に入り、一番奥の部屋に入った。
「…やぁ、片桐亮。」
中には豪華な椅子に座る山下久信がいた。
その周りには…
「おい、速見…大丈夫か?」
たくさんのヤクザと…殴られ、倒れている速見季関がいた。
口からは血がでて、顔は腫れて動けなくなっている。
「…うっ…かた…ぎ、り…」
必死に目をあけて、速見は俺を見た。
「おい、速見!」
俺は速見の上半身を抱き上げた。
「片桐、用件を言え。」
そんな俺達を鼻で笑いながら山下久信が言った。
「…山下、随分余裕だな?」
ゆっくりと速見を床に寝かせ、俺は立ち上がった。