年上ヤクザ



「ん…セレナ…ごめんな。」



速見が小さく言った。

「全然いいよ…それより…」



「速見は大丈夫だ。

おい、修、裕也。」



俺は二人を呼び、速見を手当てするように命令した。



そして…



「さぁ、山下久信。セレナもいる、思う存分土下座しろ。」



これは…俺の中のSの血が騒いだから。



「…早くしろ。」


俺は冷静に言った。



渋々、山下久信は土下座した…イヤ…

しようとした。



「あの…もういいんじゃない?」



そんな時にセレナが震える声で言った。



「セレナ…?」


「もう…ヤクザ仲間として、仲良くしようよ。」



「お前…何言って…」

「もう…誰も傷ついてほしくないから。」














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