年上ヤクザ
「ったく…遅いと思ったら…」
男子更衣室に入ってすぐに亮が私を離して言った。
そんなこと言わなくても…
「…私だって…好きでうっ…ああなったんじゃない…」
「…はぁー…悪かったよ」
旅行に来たのに…
「…もういい!!」
「はぁー…勝手にしろ。」
プチッ
この時、私の中で何かが切れた。
「…さよなら…」
それだけ言って、私は更衣室を出た。
「うっ…亮のっ…バカッ。」
「…ケンカしたの…?」
ギュッ
えっ…?
「セレナちゃん♪」
この声…さっきの…
…亮なんて知らないんだ。
「…あの…一緒に遊びませんか?」
私は意を決して振り返り、男達に笑顔で言った。
…ほんのちょっとの亮への仕返し…のつもりだった。