年上ヤクザ



私は前を向いて、男の目を見た。





「離して。」


「はっ…?」


私は力強く言った。

途端、目の前の男の顔が恐くなった。



「聞こえなかった?」

「お前…」


「触らないで?汚れる。」


「…てめえ…殺すぞ!」


その声は…低く響いた。


さすがに…イヤ、大丈夫!



「…亮に嫌われる程…怖いものなんてない。」



そうだ。

今の私に怖いものなんてない。



「離して!!」














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