年上ヤクザ
「また圭介か…。」
「えっ…?」
「いや、何でもない。
そうだ、セレナ。
今日は暇だから服でも買いに行くか!」
絶対に亮さんは何かを言った。
その考えは亮さんの一言で吹き飛んでしまった。
「行く!!
……やっぱり行かない。」
私はすごく行きたかった。
生まれて一回も服を買うこと何かなかった。
可哀想だ。と言って、近所の人達がいらない服をくれていたから。
行きたい気持ちは強い。
…でも…
「私…待ってるから行って来ていいですよ?」
「どうした?」
「私…お金持ってないんです。
せっかく誘っていただいたのに。」
私は亮さんと目を合わせないようにしていたが…
クイッ。
突然、亮さんが私の顎に触れ、上を向かせた。