年上ヤクザ
「あっ!私ちょっと、あそこのお店行ってるね。」
私は二人の姿を見てられなかった。
「セレナ!」
私は亮が追いかけこないことを確認して、陰に隠れた。
婚約者…?
聞いてないよ。
私は涙を流していた。
すると…
「可愛い女の子みーつけた♪」
突然後ろから抱きつかれた。
「イヤ!止めてっ!」
「俺達と一緒に遊ぼうよ!」
抱きついていた男が私の腰を引き寄せて、首に顔を埋めた。
「イヤだって!」
「おい!やめろ。まだ我慢だ。」
「車に乗せろ。」
「イヤ!助けて!」
私は必死に抵抗したが、男の力に叶うはずがない。
嫌だ…。助けて。
私は来るはずのない亮に助けを求めた。