年上ヤクザ
私はさっきのことなど忘れて中津さんを振り回していた。
「セレナさんにお似合いですよ。」
私達が話していると…
「セレナ!」
亮が私の目の前に来た。
「…中津さん。」
私は中津さんの腕にしがみついた。
怖い…。
「セレナ、何をしている。」
「若頭、さっき明菜さんと会ったそうで。」
「あぁ。偶然な。」
「セレナさんにお話しされていないんですね。
先ほど、セレナさん男に襲われました。」
「セレナ…本当か?」
私は頷いた。
「セレナ、悪かった。」
亮が私に触れようとした。
「やめて!」
私はきっと悲しい思いをしたくなかったんだと思う。
亮に突き放されるのが怖いんだと思う。