年上ヤクザ

「セレナ…。」

「若頭、セレナさん屋敷に戻りましょう。」


私達は車に乗った。


「セレナ…悪かった。」

「……何に対してですか？」


私は真っ直ぐ亮を見た。


「それは…」

「私は貴方のお荷物ですか？」


「セレナ？」

「私が必要ですか？」
「お前、何言って…」
「答えてください。」
「必要だ…。」


「到着しました。」

私達の会話は中津さんの言葉で消された。


私が車から降りると…



「セレナ！」

「キャッ！…圭介？」


私はいきなり抱きつかれた。
相手を見ると、圭介だった。



「セレナ…何でここにいるんだよ…。」


圭介は微かに震えていた。


「圭介こそ…。」


「ここの片桐組に俺の幼なじみがいるんだ。」