年上ヤクザ
そして…二人の間に距離がなくなった。
その瞬間…
バタンッ!
私は膝から崩れた。
イヤ!
誰か…助けて。
私はだんだんと息ができなくなってきた。
「…ハァ、ッ…ハ…。」
ガラ!
「セレナ!大丈夫か?」
亮が襖の向こうから急いで来た。
そして私の肩を抱こうとした。
「イヤ!ッハァ…ンッ…触ら…な、いで…。」
私は悲しすぎて亮を見たくなかった。
ガタンッ!
私は玄関に向かって走りだした。
「セレナ!」
私は走り続けた。
しばらく走ると…
「セレナ。久しぶりだな。」
私の目の前に黒い車が止まり、圭介が降りてきた。
「圭介…?」
「やっぱりヤクザはダメだ。
俺と付き合えば、財閥の金、お前につぎこむ。金には困らない。」