年上ヤクザ



私は真っ直ぐに圭介を見た。


「…俺はお前のその目が好きだ。

帰してやる。」



そう言った圭介の目はいつもの優しい目に戻っていた。



「圭介…」


「そのかわり…学校に来てくれ。
…友達として、一緒にいたい。」



私は頷いた。


「おい、さっきセレナを拾った場所に戻れ。」



「圭介…。」


「セレナは本当に片桐が好きなんだな。

でも…何かあったら奪いに行くぞ?」



「圭介、ありがとう。」


私達は笑いあった。










「じゃあ、また明後日な?」


「うん、分かった。
ありがとう。」


私は圭介にさらわれた所に戻っていた。



「はぁー行っちゃった。」


私は亮の元に帰るべきか迷っていた。













< 52 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop