年上ヤクザ
私は真っ直ぐに圭介を見た。
「…俺はお前のその目が好きだ。
帰してやる。」
そう言った圭介の目はいつもの優しい目に戻っていた。
「圭介…」
「そのかわり…学校に来てくれ。
…友達として、一緒にいたい。」
私は頷いた。
「おい、さっきセレナを拾った場所に戻れ。」
「圭介…。」
「セレナは本当に片桐が好きなんだな。
でも…何かあったら奪いに行くぞ?」
「圭介、ありがとう。」
私達は笑いあった。
「じゃあ、また明後日な?」
「うん、分かった。
ありがとう。」
私は圭介にさらわれた所に戻っていた。
「はぁー行っちゃった。」
私は亮の元に帰るべきか迷っていた。