年上ヤクザ
事件発生前?
「セレナ…笑いすぎ。」
「だってぇー。」
笑いがとまるはずがない。
あの後、私達は歩いて帰って来た。
右手を見ながら微笑んだ。
私達が他愛もない会話をしていると…
「若頭、中津です。少しお話しがあります。」
扉の外から中津さんの声が聞こえてきた。
「入れ。」
ガチャ。
「失礼します。」
「話しはなんだ。」
「はい。あの…私に3日間お休みをいただけませんか?
家族がこちらに来るので。」
「3日間だけでいいのか?」
「えっ…?」
「家族は大切だ。こっちにいる時くらいゆっくりしろ。」
「いいんですか…?」
中津さんの顔が少し輝いた。
「いいに決まってる。」
「ありがとうございます。
1週間ほどお願いします。」