年上ヤクザ
「あの…」
「こちらへどうぞ。」
修さんのことを聞こうと思ったのに、流れで席に案内されてしまった。
「お嬢様、指名などありますか?」
席につくなり男の人が聞いてきた。
「指名?」
「…好きなホストを席に呼べるんです。」
そうなんだ…。
じゃあ…
「中津修さんと話しがしたいんです。」
「中津…あっ、分かりました。」
そう言って男の人は立ち去った。
しばらくすると…
「初めまして、修治です…。あれ…?」
そう言って修さんが現れた。
「修さん…助けてください。
片桐組を出てきました。
修さん…」
私の目から我慢していた涙が出てきた。
「おい、大丈夫だよ。店の事務所に行こう。
俺もついて行くから。」