年上ヤクザ
「いやです!片桐組に帰るくらいなら…
私、ピンクで働いた方がいい。
離して!」
「駄目だ!早くこい!」
事務所を出て、店を出ようとすると…
「修。そうはさせない。その女を渡せ。」
扉の前に裕也さんが立ちはだかった。
「裕也…どういうつもりだ。」
修さんがワントーン低く言った。
「片桐組の若頭の女だろ?
俺達が求めていた奴だ。」
「お前…」
二人は意味の分からないことを言い合っている。
「裕也さん、亮がどうかしたの?」
「どうもしてないよ、セレナちゃん♪」
「…裕也…信じてた。
噂は聞いていた。お前と出会った時から…。
でも、裕也は俺に優しくしてくれたし、ダチだと思ってたから…
お前をずっと信じてた。
裕也…そこを退いてくれ。」