年上ヤクザ
「ウワァー修ーシュウーアー!」
裕也さんは何かが切れたように声を出して泣いた。
「…セレナちゃん…また戻れるかな…。
修…受け入れてくれるかな。」
少し落ち着いてきた裕也さんが私に言った。
「大丈夫ですよ。だって…裕也さん優しいじゃん!
まだ私をセレナちゃんって言ってるし。」
「…怒ってないのか?」
「全然!って言ったら嘘になる。
でも…自分自身にムカつく。」
「…ごめんなさい。
家族のためとはいえ、仲間を差し出すなんて…。」
その言葉に私は首を振った。
「裕也さんは、優しいよ?
もう一度、出会った頃の裕也さんがみたい。
裕也さんは笑顔が一番だから。」
私は今、すごく悲しい。
きっと…裕也さんには言ってるけど、自分はもう…笑えない。