愛して。【完】
「俺が何しようが、俺の勝手だろ?
俺が真梨とヤってみたいから。それじゃダメなわけ?」
ダメに、決まってんじゃん…
あたしは、蓮とする気なんてないんだから。
どうとも思ってないんだから。
……でも。
ここに、蓮と二人きりで。
ベッドに男女が二人で。
誰も、乱入する人なんていない――…
あぁ、そっか。
あたしには、蓮とする道しかないんだ。
どっちにしろ、蓮が逃がしてくれるとは思わない。
それなら、もういいよ。
…でもね、条件がある。
あたしが、今一番望んでることを叶えて。
「ねぇ、今日、あたし誕生日なんだよね」
「…だから?」
「だからさ、あたしのお願い…聞いてくれない?
あ、するなとは言わないからさ」
「…何だよ」
そう言ってあたしを見る蓮に、フフッと笑った。
「あたしを――…殺して?」