愛して。【完】
隼の隣に座って、タバコを吸うことを承諾してもらってからタバコを吸った。
ふぅ~、と吐く煙が、空気に溶け込んで見えなくなる。
それを見ながらボーっとしていると、颯が部屋の隅に置いてある冷蔵庫を除きながら話し掛けて来た。
「真梨ちゃん、何か飲みたいものあるー?」
「んー…カフェオレ、ある?」
そう返事をすると、あるよー、と言ってあたしに缶のカフェオレを手渡した。
「朝ご飯はいる?」
「ううん、これだけで十分」
そう言って、颯にカフェオレを見せる様にちらつかせる。
颯はそんなあたしに微笑んで、ソファーに座った。
しばらくして、あたしの一服も終わり。
カフェオレも飲み干したのを見計らって、蓮が言う。
「行くぞ」
それは、学校へ行く、と言うサインで。
あたし達は、ソファーから立ち上がった。