愛して。【完】





あたしがそう言った瞬間、屋上の空気が凍る。


…やってしまった。


獅龍面子の前で総長に啖呵切るなんて…


あたし、下っ端達に殺されるんじゃない?!


何て思うけど、どうやら蓮は気にしてないらしく。




「クッ…ハハッ!やっぱお前、面白れぇ」




何て笑ってる。


それを見てまたも固まる、獅龍面子。


あ、颯達は固まってないけど。


寧ろ笑ってるし。




「真梨ちゃん」


「…何?颯」


「俺等溜まってても、気にせずここ来てくれて構わないんだよ?」




颯はそう言うけど。


獅龍はそれでいいのかもしれないけど。


それは…




「あたしが嫌」








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