愛して。【完】
「ねー…」
「あれ……」
情報を得るために、カフェに入って客の会話に耳を澄ます。
そして、聞こえて来た声は……
「俺、さっき真梨ちゃんのメアドゲットしちゃった!」
「真梨って、水川真梨?それなら俺も持ってるけど」
「マジ~?ま、よくあることかぁ。真梨ちゃんぐらいの女だったら、一回きりでも遊びてぇもんなぁ」
男達のその声に、俺と虎太郎は立ち上がる。
「今…アイツ、さっきメアドゲットしたって言ったよな?」
「あぁ、言ったな」
男の方に目を向けると、どうやら個々の店員らしい。
バイトかしらねぇけど、同じ店員の男と話している。
俺と虎太郎は目線を交わらせると、二人でその男に近付いた。