愛して。【完】
「んーと、あたし“たらこスパゲッティ”で」
「んじゃ、俺は“ハンバーグセット”」
「かしこまりました。“たらこスパゲッティ”と“ハンバーグセット”ですね。少々お待ちください」
営業スマイルで言う20代前半くらいの女性の店員に、あたしも愛想笑いを返す。
でも、その女性店員はあたしのことを知っているのか知らないのか、ニコッと微笑んだまま消えて行った。
「でさぁ~その時にね、」
「うん、それで?」
運ばれて来た食事を口にしながら、ケイくんの話を適当に聞く。
…食事中ぐらい、静かにすればいいのに。
そりゃあ、今日はケイくんと遊んでるんだけどさ。
どうせ、最終的な目的は性欲を満たすことでしょう?
なのに、こんな所で無駄な体力つかわなくても…