愛して。【完】
…にしても。
「真梨ちゃんに言ったわけ?」
「は?何を」
俺の問いにキョトンとした顔で答えるのは、タカ。
コイツ…バカ?
いや、タカはバカだけど…
言わないとわかんないのか?
…はぁ。
タカだし、仕方ないか。
「狙われてることだよ。チェンメのこと、まだ言ってないんじゃないの?」
俺の勘だと、チェンメの写真を撮って流したのも邪鬼の奴等だと思う。
しかも、上の方の地位にいる奴。
じゃないと、一緒にいた隼が気付かないわけ無いからね。
どちらにしろ、そのチェンメの所為で思ったより早く真梨ちゃんのことがばれたし。
出来るだけ早く、真梨ちゃんに言っておいた方がいい。
どちらにしろ、ばれたのは俺達の責任だから。
「「「あ…」」」
ヤバ、と言うような表情をする、隼とタカと大河。
やっぱり言ってねぇのかよ…
コイツ等、本物のバカだ。
でも、言わなきゃならないものは言わなきゃならない。
しょうがない、真梨ちゃんを呼び戻すしかないか…