愛して。【完】
「でも…「わぁーかったって!電話切るよ!!」
「あ、待って!」
「何?」
「真梨、何かあってもなくても、電話してね?力になるから」
そう言っている菜穂は、きっと電話の向こうで微笑んでいるのだろう。
「うん。今度は、あたしから電話する」
「やった!じゃあね」
「ん。バイバイ」
あたしがそう言った瞬間、ブッと音がして機械音が流れる。
それがどうしようもなく静かな部屋に響いて。
無償に、叫びたくなった。