愛して。【完】
「ちょっと、何朝から盛ってんのよ」
冷静に、下から蓮を睨み付ける。
でも、蓮にはそんなもの聞かなくて。
「俺が怒ってること、わかんねぇのか?」
眉を顰めながら、そう聞いてきた。
蓮が怒っていることは、流石のあたしでもわかってる。
でも、何に対して怒ってるか見当がつかない。
思い当たる節が多すぎるし…
ん~、
昨日みんなに迷惑かけたことでしょ?
勝手にベッドで寝たことでしょ?
蓮に抱き着いてたことでしょ?
ほら、パッと思いつくだけでもこれだけある。
蓮を、怒らせる要因が。
「…わかってるよ。何で怒ってるのかはわかんないけど」
「やっぱわかってねぇじゃねぇか」
ブスッとした顔でそう言うと、蓮は真剣な表情になって。
「なぁ…何で昨日、男と遊んだ」
突然、そんなことを言い出した。