愛して。【完】
そうだとしか、考えられない。
だって、そうでしょう?
あたしが男と遊んだだけで機嫌が悪くなるなんて、そうだとしか思えない。
だけど蓮は、あたしを冷たい銀の瞳で見下ろして。
「なわけねーだろ。ふざけんな、自意識過剰女」
そう言って、言葉とは裏腹にあたしにキスをした。
「なん…?!」
いきなりされたキスに、あたしは成す術がない。
呆然として、抵抗することすらできなくて。
それをいいことに、口内に蓮の舌が侵入する。
「…んっ…」
キスはだんだんと激しさを増す。
息が上がる。
舌が、
頬が、
手が、
胸が、
体が、
熱を帯びる。