愛して。【完】





そうだとしか、考えられない。


だって、そうでしょう?


あたしが男と遊んだだけで機嫌が悪くなるなんて、そうだとしか思えない。


だけど蓮は、あたしを冷たい銀の瞳で見下ろして。




「なわけねーだろ。ふざけんな、自意識過剰女」




そう言って、言葉とは裏腹にあたしにキスをした。




「なん…?!」




いきなりされたキスに、あたしは成す術がない。


呆然として、抵抗することすらできなくて。


それをいいことに、口内に蓮の舌が侵入する。




「…んっ…」




キスはだんだんと激しさを増す。


息が上がる。


舌が、
頬が、
手が、
胸が、
体が、


熱を帯びる。







< 242 / 404 >

この作品をシェア

pagetop