愛して。【完】
へぇ。
蓮に、ね。
まぁ、あいつらだってそれなりに遊んでるのはわかってんのよ。
タカだって別に経験がないわけじゃないだろうし。
でも、こいつの言い方はなんか…
「蓮達は、ブランド?」
自分を着飾るブランドのような、抱かれることがステータスみたいな…
「ふふ、当たり前よ。あの人に抱かれるなんて、最高以外の何物でもないわ」
あぁ、こいつも一緒だ。
「くさってる…」
「え?」
「くさってるよ、あんたら」
本当、この世界はくさってる。
あたしも、こいつらも。
男をブランド化してステータスだと思ってるこいつらも。
男を利用して利用されるものとして抱かれるあたしも。
全部、くさってる。
でも、やめたくてもやめられないことも。
私は、ちゃんと知っている。
ただ、「くさってる」そう口にして、それを正当化したかった。