愛して。【完】
――――――――――――――
――――――――――
―――――…
「真梨、行くぞ」
そう言って歩いていく蓮に、着いていく。
蓮も起きて、学校へ行く準備をしたあたし達は、みんなで車へ乗り込んだ。
昨日と同じ場所に座って、ぼうっとどこかもわからない場所を見詰めていた。
ちなみに今日は、黒髪に黒目。
特に理由もなくいつも通り気まぐれに決めたけれど、もし理由を上げるなら自分の色を真っ黒に塗りつぶしてしまいたかったからかもしれない。
学校に着けば、みんなほぼバラバラで動き出す。
隼はとりあえず自分の教室に行くらしいし、タカと颯は屋上、大河はそこら辺をブラブラするらしい。
蓮はと言うと、あたしを一人にするわけにはいかないらしく隣に突っ立っている。
あたしと蓮以外が歩いて離れて行くのを見て、蓮に話し掛ける。
「ねぇ、あたし等はどこ行くの?」
蓮に目線を向けるけど、蓮はあたしを見はしない。
「蓮?」
「さあ、知らね。真梨が決めろよ」
何それ、と少し笑う。