愛して。【完】





「んじゃあ…静かな所、行きたいな」




静かな、誰もいない所に行きたい。


少し一人になりたい…なんて、蓮はきっとダメだっていうんだろうな。


昨日のこともあるしね。




「この学校に静かな所とかあんのかよ?」




…確かに、ないかもしれない。


屋上には獅龍、


保健室はもはや情事室になってるし、


教室なんてもってのほか。


もしかしたら職員室が一番静かなんじゃないか…なんて。




「さあ…ないかもね」


「じゃあ行けねぇだろ」


「別に学校じゃなくても良いじゃん」




学校じゃなければ、静かな所なんて山ほどある。


特に今は平日の真昼間なんだからどこかのファミレスでもそこまで煩くは無いだろう。




「学校じゃなかったらどこ行くんだよ」




蓮のその言葉に、ニッと笑う。




「良い場所、あるんだけど」







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