愛して。【完】

「今の、誰だ」


「…別に、誰でもいいじゃん」




プイッと、蓮から顔を背けるけど、蓮の視線が痛い。




「誰だよ」


「…友達」


「男か？」


「女」




あたしがそう言った瞬間、大河と鷹樹がパッと顔を上げる。




「「女ぁ?!」」




…ナイス被り。


って言いたいけど、女ってことにそこまで驚かなくてもいいんじゃない？




「お前、女の友達なんていたんだな」


「ってきり、真梨には男の友達…セフレしかいないと思ってた」




…二人とも、あたしのこと馬鹿にし過ぎだよね。


あたしだって、女の友達くらいいるっての。


しかも、菜穂は親友だっての。


まぁ、あの日菜穂があたしを見つけてくれなかったら、きっと今はこんな風に生きていないだろうな…


援交だって、なんでもしてたかもしれないと思って、心の中でフッと笑った。