愛して。【完】
中に入ると、そこには高級感溢れる店内。
壁や床、天井は白く、何かの石で出来てるみたい。
でも、服などを入れてある棚などは、全て真っ黒。
モノトーンで整えられた店内だった。
「いらっしゃいませー!!」
と言う、お姉さんの声で迎えられる。
高校生の間では有名なあたしも、社会人の中ではどうでもいいらしく。
特に変な視線も飛んでこなかった。
「今日はどういったご用件で?」
男物もあるこの店でよく買い物をしているのか、なれたようにお姉さんが蓮に聞く。
すると蓮は、
「コイツに服を買いたい」
と言って、あたしを差し出した。
お姉さんは「お任せください」いうと、あたしを試着室まで引っ張っていく。
試着室にあたしを押し入れると、
「今服持ってくるんで待っててくださいね~」
と言って、去っていった。