大好きなキミへ
ツンツンまいる
放課後。

誰かと会う気分じゃなかったけど、あたしは約束どおり、校門に立っていた。

三浦くんのために。

好きだと気づいた人のために。



「木下、お待たせー。」

三浦くんが、自転車にのブレーキ音を響かせながらこっちにきた。

ちょっと乱れた髪。

シャツの袖のまくり具合。

そんなちょっとした三浦くんの全部にどきどきしてしまう。

明日からの学校が不安でいっぱいだというあたしの考えは、どこかに吹き飛んでしまった。

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