幼なじみ vol.1
そう言った純くんは
真っ赤になった顔を隠すように
そっぽを向いてしまった。
そんなこんなで
私たちは交差点の曲がり角に着いた。
右に曲がれば私の家方面、
左に曲がれば純くんの家方面。
今日も純くんと帰れて嬉しかったな、
そう思いながら私は
「純くん、じゃあまた明日ね。」
いつも通りに手を振ってくるりと
振り返って家への方へ歩き出そうとした。
そのとき―――
「唯…!」
純くんに腕を掴まれ呼び止められた。
「なっ…え?」
背中に感じる純くんの温もり。
後ろから私の腰に手を回してる。
「じゅっ純くん…どしたの…?」
何が何だか分からない私。
「ずっと…ずっと、さぁ」