メガネ君のヒミツ。
「落ち着いた?」
優しい声をかけ続けてくれるその人が、あたしの顔を覗き込んだ。
その時、車のライトで明るくなって…。
その人の顔が、はっきりと、見えた。
「ええええっ!!」
近所迷惑な大きい声で、あたしは叫んでしまった。
「出席番号1番のメガネ君!?…あっ」
しまった…。
変な名前で呼んでしまった…。
名前を知らないから、適当に名前作って…。
うゎーどうしよう。
いや、今更どうしようもないんだけど。
何も言ってくれないし、怒ってる…?
…当たり前か。変な名前だし気にいるわけないもんね。