メガネ君のヒミツ。
「また昨日みたいな目に遭いたい訳?」
そう低い声で言って、あたしを睨んでくる。
何であんたに怒られなきゃなんないの!?
確かに、昨日は助けてもらったけど…。
でも、何を変えろっていうのよ。
めんどくさくなって、あたしは前を向き歩き出す。
…なのに、手首を強く掴まれた。
あたしは仕方なく、また涼を見る。
「お前さ、俺が怒ってんの気付いてる?」
気付いてるに決まってるじゃん。
…それより、手首が痛い。力強すぎでしょ。
「…離して。」
あたしも負けじと睨み返した。
…早く家に帰りたいんだってば。