悲しい結末のワケ
卓と仲直り出来たうれしさで、
すっかり昨日届いた手紙の事なんて頭の中から消えてた。

「なんかさ、昨日妙な手紙が届いたの。」

「何?妙な・・って・・」
興味深々なゆきのはでっかい目を更にでかく見開いている。

「うん、なんかさ、真っ白い便箋に
『初めてお手紙します。大切なものをなくさないように・・だか、なくなんないように・・』なんかそんな風に書いてあった。。
ちょっとこわいよねぇ。
ゆきの、どう思う?」


「何それー!?気持ち悪い!!っつーか、まなに宛てた手紙なの?」

ゆきのが叫んでる

「うん・・『横田まな様』って書いてあったもん。」

「げー、何それ!!気持ち悪い!ストーカー!?
まな、心当りとかないの!?」

ないよー!あたしモテないし・・

「ストーカーなんて・・ありえない・・もてないじゃん。あたし。」

「まなはモテるよ!
あたしにはかなわないけど!」ゆきのが冗談ぽく笑った。

「まあ、ゆきのにはなかわないね!」あたしも笑った。

「ねえ、まな。あれじゃない?
卓の事を狙ってる誰かが嫌がらせしてるんじゃない?」


「・・そーかもね!じゃ、大切なものって卓・・?
奪われないように気をつけろ!みたいな忠告?」

なんて自信家・・!?
わざわざ手紙なんかで忠告するなんて・・!

「一応心配なら卓にも言ったら?」

「うん・・でも、なんか悔しいから卓には言わない!」

ゆきのと話して気持ちも軽くなった。

いつの間にか手紙の主は卓の事を狙ってる誰か・・になっていた。

勝手に・・

恋のライバルからなのだと・・

思ってた
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