星に願いを メイドにカチューシャを
ここは、可愛らしいメイドの衣装に身を包んだ女の子が、身も心もメイドになりきって、ご主人様――普通のお店では“お客さん”と呼ぶのかもしれない――にちょっぴりエッチなご奉仕をする、という……一言で言ってしまえば、店舗型の風俗店である。
ハッキリ言って、世間の風俗店に対する目は冷たい。
…冷たいというほど直接的な差別を受けるわけではないので、きっと、関わっちゃいけない、関わりたくないものだと思っているのだと思う。
自分自身だけではない、家族、恋人、親しい人にも、出来ることなら関わってほしくないと思っているのではないだろうか。
その理由には、風俗経営の裏には必ず暴力団の影があると言われていたりだとか、性病、特にエイズの問題だとか、それに伴う社会的偏見。
つまり、“普通“の暮らし――ここではあえて定義しないが――を望む一般庶民にとって、“普通“に暮らしていれば避けて通ることのできるであろう問題に、わざわざ首を突っ込んで“普通”の生活を壊したくないから、ということが言えると思う。
でも、あまり知られていない世界だからこそ、実を言うと興味だけはある、という人も、少なくないのではないだろうか?