星に願いを メイドにカチューシャを

そんな気持ちで初めて面接に臨んだのが、18になったばかりの春。

高校を卒業して、大学進学のために上京した私は、常に『お金がかかる』ということを気にしていた。

大学進学の費用、一人暮らしの費用、これからの生活費……高校時代にはお金のことなんて気にもしたことがなかっただけに、突き付けられた額の大きさに目を丸くした。


――これからは、両親に甘えてばかりもいられないんだ。


心の奥の、きゅっと締まったところでそう悟り、自分自身に誓いをたてた。

自分に出来ることはしよう。学費も、生活費も、出来るだけ少なく済むように工夫しよう。


それでも、貧乏臭い生活は嫌だ。

せっかくの一人暮らしなんだし、可愛いお部屋にしたい。大学生らしく友達と遊びたい。オシャレもしたい。




< 9 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop