レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
――…えーと。
とりあえず、なんでこの状況になっているのか、わからない。
「あ、あのう…」
――あたしは社長室の壁に、押し付けられていた。
相手は林田さん。
「あっ、あのぅ…」
「静かにしろ。いいか、秘密厳守だ」
林田さんはあたしを睨み付けてそう言い放つと、
あたしの服に手をかけ…。
――ではなく。
解放された。
「…へっ?」
胸をかばったポーズのままぽかんとしてると、林田さんは社長室に座ってくるくると回り出した。
「極秘情報だ。悩んだんだが、お前にだけは話しておく」
ぴたっと、椅子が止まった。