レジェンドは夢のあとに【8/18完結】


僕は鞄の中から、ポケット充電器を取り出した。


「はい。充電満タンだから使っちゃっていいよ」



受け取ってさっそく充電口に差し込みながら、しょーごが感心したように言った。



「サンキュ。…さすが、用意周到だな。ホントにATMみたいだ」

「褒め言葉だね」



はは、と笑って、鞄のチャックを閉めた。




――きっと、しょーごは知らないだろう。



…ATMみたいな僕でも、めちゃめちゃ緊張するときがあるんだ、ってことを。










< 136 / 226 >

この作品をシェア

pagetop