レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
しょーごさんに、初めてのメールを送ったのは、昨夜のことだった。
メンバー全員の連絡先は知っていたけれど、マネージャーの彩花さんとは違って、あたしが直接連絡を取るようなことはなかった。
電話がかかってくるのも、あたしからかけるのも、ほとんど林田さんだったし。
「今朝がスケジュール空いてるのは把握してたけど、まさか今月唯一の半日オフだったとは知らず…」
あたしは手を合わせて、心から詫びた。
「ごめんなさい!」
「まったくだ」
しょーごさんはため息をついたけれど、それ以上責めてはこなかった。
メールの返信が来なかったから、きてくれないかと思った。
だけど、ちゃんと来てくれた。
…しかも、みんながまだ来ていない時間帯を、ちゃんと考えて。
「んで、用件は?早くしろ。 俺は、試験勉強しなきゃなんないんだよ 」
あたしは、しょーごさんの隣に座って、無言で例の封筒を差し出した。