レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
「…驚かせんな。そんなの、誰でも送れるだろ。よくあるアンチ派のイタズラだ」
「でも、事務所内専用のアドレスなの」
テーブルに置いてある箱から飴をつまんだ、しょーごさんの手が止まった。
「…は?」
あたしは頷いて、畳み掛けるように言った。
「だから、関係者にしか流れてないはずの、連絡先なの」
「…漏洩か」
「そうかもしれない。…でも、あたしはね、その…認めたくないけど」
――そう口にした瞬間、
「…きゃ…っ!」
景色が180度回転していた。
――しょーごさんが、あたしを、ソファーに押し倒した。
そういう状況を理解するのに数秒かかった。
「…っ!」
気づいてから、抵抗するも、
肩を強く押さえつけられていて動けない。