レジェンドは夢のあとに【8/18完結】

その台詞に、自然と頬が緩む。

胸騒ぎは取れないけど、少しだけ緊張が和らいだ。



「…そうだね」


確かに、しょーごさんはそう簡単には死ななそう。




「でもこれで、問題は俺に恨みがある人物ってことだよな」




――しょーごさんに、恨みがある人物…





「…いっぱい、いそう」






心の声が思わず出てしまったらしく、強烈なデコピンを食らう。
…額に雷が落ちたのかと思った。





「ふぎゃっ！痛すぎっ」


「お前、そういうことをぬけぬけと言えるなんていい身分になったもんだな」



しょーごさんがサディスティックな笑みを浮かべて、あたしの顎をくっと持ち上げた。



「な？」

「…す、すみませんっ」


「次余計なこと言ったら黙らせるからな」




既に、しょーごさんとの唇の距離が近い。
触れられた肌の部分から伝わる体温が、熱い。



――どうなってもかまわない。

なんて思ってしまう自分がいて、危ない。






「それはそれとして」



ぎゅうっと目を閉じたとこで、ふっと解放された。
力が抜けて、間抜けな声が出そうになる。