レジェンドは夢のあとに【8/18完結】

もしかしたら…



「…あのとき、スカウトできずに切り捨てたから…その、逆恨み？」

「ありえなくはないな」





いろんなことを考えすぎて、頭からプシューと煙が噴き出す。

もうだめだ。

……あたしの悪い頭じゃ、もうこれ以上は回らない。


いろんなものが、信じられなくなりそうだ。
そう行き詰ってきたときだった。





バイブ音を立てて、あたしの携帯が振動した。

誰かからメール。




「…あ、ちょっと待って」




美沙子かな。あるいはママ。


気分転換に少しメールを確認しようと画面を開いて、




――硬直した。








「…チア？」


しょーごさんが固まったあたしの手から携帯をもぎ取って、メールを確認した。





「singer killer…」