レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
ケイくんはしょーごさんとは対照的に上品な黒髪と、透き通るような白い肌をしていた。
見とれるような美青年で、しょーごさんとは違ったタイプとしてファンが多いのも頷ける。
その澄んだ瞳に見とれてしまった。
「こっ、こちらこそ、急にお邪魔してます」
「…だから誰、あんた」
ばっと顔を上げた。
ケイくんとは本当に対照的で、しょーごさんだけは相変わらず怪訝な表情を崩さない。
――TVではもっと、親しみやすい感じのイケメンなのに。
やっぱりプライベートとは違うんだ。
「は…春田千愛と申しますー」
「で、何しに?」
「それはあたしが聞きたいんですー」
むっと林田さんを睨みながらそう言うと、林田さんはハイハイとあたしたちの間に割って入った。
「ようやく俺の出番だな」
「だからさっきから説明しろって言ってんだろ、オッサン」
「説明してやるよ、クソガキ。それからチア」
林田さんは悠々とあたしたちを交互に見ながら、説明し出した。
睨み合うようなあたしたちとは別に、ケイくんだけは冷静な表情のまま何気なしに聞いている。