レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
澄んだ瞳を向けられて、思わず「そうです」と頷きそうになった。
顔、美しすぎ。
…って、そんな場合じゃなくて。
林田さんは「さすがケイだな」と笑顔になる。
ケイくんを肘で小突きながら、しょーごさんがきれいな唇を歪めた。
「なんでお前はいつもATMみたいに冷静なんだよ」
「例えの意味がわからないよ、しょーご」
「機械的ってことだよ」
「これぐらい冷静じゃないとしょーごとはやっていけないからね」
なるほど。
クールにしょーごさんを交わすと、ケイくんは林田さんに「ところで」と言った。
「候補は何人でしたっけ」
「10人。とびきりのイケメンと才能を持った奴らばかりな」
「そんなに多くなくていいぞ」
不服そうな、というよりはつまらなさそうな顔をしたしょーごさんが口を挟んだ。
「俺はギターヴォーカルで、ケイがキーボードだろ。あとはベースとドラム。2人でいい」
林田さんはさほどこだわりはなさそうで、「まぁ好きにしろ」としょーごさんの肩を叩いた。
「あとはチアに任せる」