レジェンドは夢のあとに【8/18完結】


恥ずかしくなって、そう答えながら頭を掻いた。
そのときに長い茶髪が指に思い切り引っかかって、雨のせいでワカメヘアーのままだったことを思い出した。
絡まって痛い。


そして林田さんはともかく、美青年2人を目の前にしてずっとこの姿だったのかと思うと急に頬が熱くなった。



「何になりたかったの?」

「シンガーソングライターです」

「歌作れるんだ、すごいね」


あの素晴らしい作詞をするケイくんに言われても、どう反応していいかわからなかった。
それでも嬉しい。

labyrinthは圧倒的にしょーごさん派が多いけど、あたしはケイくん派だ。



「プロデュース…こいつがねぇ」

今ひとつ信用していない目で、しょーごさんがため息をついた。

外国人のように手を広げてひらひらと振る。


そんな仕草も、イケメンだからか似合ってしまう。


「変な奴を仲間にされたらたまんねぇよ」

「あー、あとチア」


林田さんがケイくんの使うノートパソコンを覗き込みながら、付け加えた。


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