レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
☆+゜*。☆
――時は現在、東京。
「よしっ…」
鏡に映るのは見飽きた幼い顔。
だけどメイクはばっちりしている。
手で頬を挟んでぱちんと叩くと、気合いを入れた。
――頑張りますか。
「行ってきます」
無人の家にそう告げると、あたしは外に出た。
そのときはまだ快晴で
買ったばかりのミュールを履いて
ご機嫌だった。
今日はうまく行く気がする。
というか、
うまく行かなきゃ困るのだ。