レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
唐突な質問に、アキトが眉をしかめる。
「…それがなんですか」
「いーから答えろ」
「…7歳」
「チア」
いきなり名前を呼ばれてびくっとする。
「はっ、はい!!」
「お前がアイドルを夢見だしたのはいつからだ」
「ええっとぉ…ご、5歳ぐらいじゃないですかね」
なんだか恥ずかしくなって、苦笑いする。
こんなこと、もう言わせないでほしい。
もうアイドルの件は忘れ…
「いいか。この女はアイドルを本気で夢見て目指し続け、1000回オーディションに落ちてもまだ諦めきれないまま、ここで雑用係をやってんだ」
――こ、この人は……